地球外知的生命体の可能性はあるのか?

 宇宙人の存在を何ら疑いもせず、世界的なUFOや宇宙人の現象をまっすぐにうけとめてみえる皆さん方にとっては、このようなタイトルは適切なものではないかもしれません。
 私がUFOであるとか宇宙人について関心を抱いたのは、ちょうど小学生のころでした。当時はまだVTRDVDレコーダーもブルーレイディスクもなかった時代でしたから録画というものが一切していないので、具体的にどんな番組であったかは、はなはだ頼りない記憶に頼らなければいけないわけですが、特に印象に強い番組は、現在でも、というより、現在完全に在野のUFO研究家としてその名の知れ渡っている矢追純一氏の企画するUFO番組でした。

 特に「第3の選択の謎」というテレビ番組もありましたし、書籍でも発行されていたこのテーマには強い関心を覚え、どちらも夢中になったものです。米ソが共同で1万人の人類をセレクトして火星に移住しようという計画。その極秘映像なるものもテレビで放映されていました。あの「国際共同プロジェクト」が成功していれば、今頃火星には地球人類の「コロニー」が構築され、第二世代、第三世代くらいの子孫が生まれて、一つの国家のような形になっているのかもしれません。
 ただ共同プロジェクトの一つであったソビエト連邦が「崩壊」しましたからね。ロシアが計画を受け継いだのかどうなのか知るところではありませんが、気になるところではあります。
 あの時の米ソの共同で開発し、共同の管制の下火星に送られた探査機は、火星の赤い大地の上に広がる「青い」空を映し出し、地表の土の中を蠢く「生物」を発見していました。もちろん米ソの管制も大騒ぎ。世紀の大発見であるはずなのに「国家機密」のパッケージをかけられ、お蔵入りしてしまったのか、エイプリルフールのジョークとして扱われたのか映像の真偽も不明です。

 ただ2015年アメリカの火星探査機キュリオシティがNASAに送信してきた映像に映った空は「青い空」でしたから、やはり火星の空は「青かった。」というのが事実と思われます。「空が青い。」ということは、大気中の酸素分子が太陽光線を乱反射している時のカラーであるということを聞いたことがあります。そういうことなら火星の大気には、酸素が含まれており、地球と同じように酸素を取り込んで生存している生命体が存在する可能性がありますね。
 事実かどうかはともかく夜空をみあげてみてもたくさんで数えることもめんどくさくてありえないくらいの星々の中で地球以外に生命が存在する惑星がある、と考えると何かほっとするような気持ちがします。
 現代天文学の研究成果では、広大な宇宙にはおよそ7兆を超える銀河があるそうです。銀河が7兆ですから、恒星や惑星の数は、と考えるとまたまたうざい計算になるため考えませんが、7兆以上の銀河があるなら、酸素を取り込んで生きる生命体が存在するのが地球だけと考えること自体「無理がある」んじゃないの?と思えてくるのは私だけでしょうか?

太陽系内での「原始的生命体」の探査研究が主流

 先にあげた火星探査機キュリオシティ、土星探査機カッシーニなどは火星や土星の衛星タイタン、エンケラドス、木星の衛星エウロパ、ガニメデなどに生命体存在の可能性を見出しているようです。
 2020年には、EJSMといわれるNASAESAの共同プロジェクトとして木星の衛星エウロパとガニメデへ探査機が送られるとのことですが、バクテリアやアメーバのような原始的な生命体の存在が確認されたとしても、それは小保方晴子氏が周囲からの圧力で追求し損ねたSTAP細胞よりも画期的な発見となるでしょう。「捏造」などとNASA相手に圧力をかける連中もいないでしょうしね。

 また電波による地球外生命体の探査計画もあるようです。探査機に比べると直接宇宙にいくわけではないので横着な感じがしますが、コストはこちらの方が安いのかもしれません。電波による探査方式には二通りあります。

 パッシブ方式 
   宇宙からの電波やレーザー光を解析し、地球外生命体が発信したものかどうか調べます。主流の方法。

アクティブ方式
宇宙に電波を発信して反応を調べます。発信した電波が太陽系外に到達するまでに数年かかる。

「ブレイクスルーリッスン計画」
20161月からの10年行われる探査。「Search for Extra-Terrestrial Intelligence」史上最大規模のSETI計画。グリーンバンク電子望遠鏡を使用して行う。


人類の起源は宇宙なのか?

パンスペルミア説
 NASAが作った造語であるが、「アストロバイオロジー(宇宙生物学)」という学問領域がある。「宇宙における生命の起源や進化」などを研究する学問の総称である。多くの研究者が、アストロバイオロジーの研究を進め、人類の地球外生命体の存在に様々な仮説を提唱し、議論してきた。

 その仮説の一つに「パンスペルミア説」がある。これは、「宇宙から微生物が地球に飛来したことで人類が生まれた」という説である。

 1903年にスウェーデンの科学者スヴァンテ・アレニウスが「恒星からの光圧が微生物を運んだ」と推論した光パンスペルミア説や、「微生物は隕石や彗星によって運ばれてきた」という弾丸パンスペルミア説、「地球外生命体が意図的に微生物を運んできた」という意図的パンスペルミア説など様々な説があり、今も議論されている。

パンスペルミア説立証のためのたんぽぽ計画
20155月から我が国では、パンスペルミア説を検証するための「たんぽぽ計画」がISS(国際宇宙ステーション)の実験棟「きぼう」で進められている。正式名称は、「有機物・微生物の宇宙曝露と宇宙塵・微生物の捕集」というもので、「超低密度エアロゲル」によって宇宙に漂う粒子を集め、その中に生命誕生の起源となる可能性のある有機化合物が存在するかを調査する計画である。宇宙から飛来する「生命の元」をタンポポの綿毛になぞらえてこの名称がつけられた。

 この計画では、デイノコッカスやシアノバクテリア、酵母菌など地球上の微生物が宇宙空間でどれだけ生きられるかも実験する。この実験によって微生物が宇宙空間でも生存できることが証明されれば、生命の材料となるアミノ酸などが天体間を移動している可能性もでてくるからだ。
 広大な宇宙から知的生命体を探し出すことは難しいかもしれない。だが、たんぽぽ計画に代表されるアストロバイオロジーの発展によって、宇宙に生命が存在できる可能性を証明することは、そんなに遠い未来ではないかもしれない。


(引用文献:『地球外生命体』山口敏太郎監修 201512月 ()アントレックス)


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