伝説のロボアニメ『UFOロボ グレンダイザー』
ダン・アオキ
2020/03/08
11:00 https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/フランスで視聴率100percentを記録%ef%bc%81…ってどゆこと%ef%bc%9f%ef%bc%9f-伝説のロボアニメ『ufoロボ-グレンダイザー』/ar-BB10T79b?ocid=spartandhp
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■従来とは一風変わった主人公像と悪役
『UFOロボ グレンダイザー』の主人公は、フリード星の王子「デューク・フリード」。宇門大介と名乗って地球で暮らしていたデュークだったが、自身の故郷を滅ぼした「ベガ星連合軍」の地球侵攻を目の当たりにし、フリード星の守護神「グレンダイザー」に乗り込み、戦いに身を投じる決意をする。
悪役だけでなく主人公も異星人であるという設定は、当時としては斬新。デュークのキャラクター自体も大人びた性格の持ち主で、第1・2話では過去の記憶から戦うことを拒む姿が描かれるなど、従来のロボットアニメ主人公とは異なる人物像が志向されていた。
敵であるベガ星連合軍は、その名のとおりベガ星人だけでなく、ベガ星に侵略された星々の人間も構成員となっており、デュークの敵としてたびたび登場。また、終盤ではベガ星が滅亡し、故郷を失った者同士の戦いへと物語の構図が変わっていった。
■デュークを取り巻く仲間たちの魅力
デュークや彼を取り巻く登場人物の魅力、そして彼らの関係性から生じるドラマが、『UFOロボ グレンダイザー』の大きな魅力の一つだ。
デュークの相棒を務めるのは、『マジンガーZ』の主人公「兜甲児」。冷静なデュークと熱血漢な甲児のコンビは作品を通して描かれ、特に序盤から中盤にかけては、二人の友情が熱いドラマを生み出していた。
ヒロインはデュークが普段働く牧場の主の娘「牧葉ひかる」で、献身的な愛情と、意外なほどの度胸でデュークを支えている。終盤からはデュークの妹である「グレース・マリア・フリード」が登場し、キュートなビジュアルと快活な性格で、ひかるを凌ぐほどの人気を獲得した。
■円盤と合体するユニークなロボットの活躍
主役ロボットであるグレンダイザーは、作品のタイトルにあるように、サポートメカ「スペイザー」と合体することで円盤の姿へと変わる。
中盤からは地球製のスペイザーとして「ダブルスペイザー」、「マリンスペイザー」、「ドリルスペイザー」の3機の戦闘機が登場。グレンダイザーと合体することで、グレンダイザーが空中戦、海中戦、地中戦に対応可能となった。
各スペイザーとの合体・分離機能や、地球製スペイザーを操縦する甲児たちとの連携によって、デュークがいかにして勝利するかという知略戦の要素が、作品の花形であるアクションシーンを大いに盛り上げたのだ。
永井豪氏の傑作ロボットアニメの一つ
このアニメ作品は、日曜日の午後7:00から放映されていたロボットSFシリーズの一つでしたね。
『マジンガーZ』『グレートマジンガー』に続く番組コンテンツが『UFOロボ グレンダイザー』。この当時は、永井豪氏の作品はことごとくアニメ化され、一世を風靡していました。グレンダイザーは作品の中身自体は全く違うのですが、キャラクターに『マジンガーZ』の主人公である兜こうじを出演させていることから、『マジンガーZ』とのつながりを持たせている点で特徴的でした。前作のキャラクターが再登場する作品はそれまでなかったはずです。
またこの作品は、UFOや宇宙、異星人を前面にだしてきています。70年代当時はある意味UFOブームでしたね。特番で矢追純一氏のUFO特集など人気があった時代ですから、そこのブームにのっかった側面はあるのでしょう。
視聴率はそんなに悪くなかったと思います。というかゴールデンタイムのSFアニメは当時あたります。今はいい年齢になってしまったおじさんたちが小学生のころに夢中になってみていましたね。
グレンダイザーの作品に出てくるベガ星人は、月の裏側に前進基地を作って地球侵略を企んでいます。これも当時既に月面の裏に異星人の基地があった的な話が、様々なUFO雑誌に紹介されていたのかな?
多くの当時の子供たちにやはり月の裏側には何かあるぞ、と思わせるには十分な動機になったはずです。こんなところからも宇宙や異星人への興味関心は膨らんでいきますね。
今回フランスでも人気があったということですが、この後の作品『機動戦士ガンダム』での月の裏側の都市グラナダやフォンブラウン市の発想もそうですが、アメリカのアポロ計画でひた隠しにしていてもアニメでイメージされた人々の感性は国家機密の壁をぶちやぶって、いずれかの時代に月の裏側に都市を構築してみたり、資源採掘をするようになったり、異星人と共同プロジェクトをしてみたり、していくのかもしれません。
《スペシャルリンク》
※70年代のロボットアニメは、当時ほとんど「超合金」なるキャラクター玩具が発売されていました。個人店の玩具屋さんで家族で玩具を買うことが日曜日の楽しみであり、家族団欒であった時代、超合金の玩具を買ってもらうのはたいてい男の子。買えば大事にするのは最初だけで、しばらくすれば友達同士で「戦い」を繰り返して、パーツが壊れたり、塗装がはげてくるものでした。完全な形で残っている超合金などあるのでしょうか?
今はこういう玩具は販売していないということとあいまって、とても希少性が高い。だから販売価格も割高になりますね。
たいていはさんざん遊んで、壊れて、はげて、最終的に不燃ごみで捨てられています。しかしこうした超合金の玩具が、当時の子供たちに与えた想像力や発想力、創造力という無形の力は小さからざるものがあるのです。
【公式】UFOロボ グレンダイザー
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